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外歩けば晩秋の香り〜十月第四週〜

  • ishiharake4
  • 10月24日
  • 読了時間: 7分

一気に季節が進み寒くなった奈良。風邪も流行っているようですが皆様いかがおすごしでしょうか。

今週は季節の変わり目なのもあってメンバーさんはすこしお疲れモード。それもあって制作よりは単純な作業をやる方が気分に合うメンバーさんも多くて、お香作りや藁筆作りなどスタッフが興味あることを共に実験的にやってみる一週間でした。

それでは今週のお品書きはこちら!


お品書き

藁筆つくり /お香作り隊 / ウォンバット / 作品を整理しよう / ハロウィンの気配 /さいごに




-藁筆つくり-


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先週のブログでお届けした通りキとの稲刈りは終わったのですが、せっかく愛情込めて育てた稲を最後まで使いたいと思い、残った藁で藁筆を作ってみました。

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畑から藁をかき集めて少し天日干しして、使う部分とそれ以外に分けていきます。その後仕分け終わった藁を綺麗にひとまとめにして紐で結びます。これでも十分使えるのですが今回は収穫後のマコモの根本部分も使いたかったのでそれを持ち手部分につけてより持ちやすくしてみました。マコモは根本部分の色に個体差があるので見た目にも楽しくなるような配色を意識してみました。はじめて作るものなので仕分け作業はメンバーさんに手伝ってもらい、他作業はスタッフが行いました。



意外と稲をまとめる作業に力がいるのでそこはスタッフの腕の見せ所ですが他の作業はみんなで手分けしてできそうだと今回の試作で分かりました!来年からはもっとたくさんみんなで作って年始の書き初めなどで使いたいな〜と考えています。

藁の使い道に迷われる方いたら、ぜひ作ってみて下さい (◍•ᴗ•◍)






-お香作り隊-


以前ブログでお伝えした通りマコモの葉を使ってお香作りを試作していたのですが、今回はお香作りのプロに作り方を学んできたスタッフが再挑戦。前回の反省点としては煙が継続しないことと香りがあまりしないこと。今回は香り要員として白檀を少し入れて、きれいな煙継続のために竹炭パウダーを入れることにしました。

意外と細かい作業が好きなメンバーさんからはお香作りが好評で、マコモをパウダー状にしたり竹炭を細かくする作業を今日はやりたいと積極的にリクエストいただくほどでした。

お香作りの手順として、まずはマコモの葉をひたすら細かくしていきます。竹炭も手作業でパウダーに。細かい作業が好きなメンバーさんに手伝ってもらって材料ができたら、配分を考えながら混ぜて成形します。

ここまできたら念願のお香の調合と成形のスタート。作業を一緒に行なっていたメンバーさんも配合作業をとてもたのしみにしてくれていました。いいバランスになるように材料を配合して混ぜていきます。そして次は成形作業。お香はいろんな形がありますが今回は円錐型とスティック型です。私が知らないうちにスティック型のお香を成形する専用の道具がキとに届いていました、笑

そうしてできたものは一日置いたら火をつけていいそう。三ヶ月くらい熟成するとさらにその過程で香りが変化するそうです。

試作した翌日、早速お香に火をつけましたが香りはしっかりしますが柔らかく白檀がよく香ります。まだ乾燥途中なので香りや燃焼時間はわからないのですが、これからの熟成期間が楽しみです!





-ウォンバット-


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突然ですが、筆者はウォンバットが大山椒魚の次に好きです。大阪に池田市立五月山動物園という動物園があるのですが、そこにはウォンバットが暮らしています。今はリニューアル中なので動物園として営業は縮小している?ようなのですが来月はウォンバットだけの動物園として土日だけ特別営業するとウォンバット好きには耳寄りな情報が!


これは行かねばならんと1日6組のみ!の入場券の抽選申し込みを個人的にしました。有名な動物ではないウォンバットのことをメンバーさんは知っているのかと気になり写真を見せたのですが、名前は知っているけど・・・とイマイチな知名度。

が、なんと画伯がペンをとりウォンバットの絵を描いてくれたのです!!大山椒魚に続いてウォンバットまで描いてくれるなんて!画伯がウォンバットを知っていたのか知らなかったのかそれは彼にしかわからないことですが珍しくクレヨンで色付けをしてウォンバットの毛並みを表現しました。そしてウォンバットといえば四角いうんち!これは目立たせたいと思い、色は金色をリクエストして塗ってもらいました。わ〜かわいいウォンバット☆

次はどんな動物を描いてくれるのかしらと、密かに期待を膨らませています。





-作品を整理しよう-


手作りの棚
手作りの棚

今は十月。今年も早いもので今年の最終開所を考えるともう残すところあと二ヶ月ほどです。今年はみんなの一年の成果物をまとめたキと2025作品集を作ろうと企画しています。

みんなの日々の制作物はたくさんあって、そろそろ記録もしていかないと私たちもいつ作ったものなのかわからなくなってきました。今年一番の成果物を本にしてみんなで製本して残すとともに、作品の記録と片付けもしたいなと思っています。思っているばかりではことは進まないので、そろそろ本腰入れて棚に入っている作品から作業を始めました。十一月は実習の生徒さんが来るのでできれば今月中にしたいところ。来週はもっと本腰入れて整理していきたいと思います。また整理した先で出てきたお宝があればご紹介します☺︎





-さいごに-


突然ですが百匹目の猿現象をご存知でしょうか。キとの施設をたまに間借りして営業している唐揚げ屋さん「夢飛行」の店主さんとこの現象が話題になり昔の聞いたいい話を思い出しました。


簡単な百匹目の猿現象の説明としてWikipediaを引用します。

百匹目の猿現象(ひゃっぴきめのさるげんしょう)とは、生物学現象と称して生物学者のライアル・ワトソンが創作した作り話である。宮崎県幸島に棲息するニホンザルの一頭がイモを洗って食べる事を覚え、同行動を取る猿の数が閾値(ワトソンは仮に100匹としている)を超えたときその行動が群れ全体に広がり、さらに場所を隔てた大分県高崎山の猿の群れでも突然この行動が見られるようになったという筋書きであり、このように「ある行動、考えなどが、ある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播する」という超常現象の実例とされていた。ニューエイジの「意識進化」の信念の実例として引き合いに出されることが多い[4]

私が高校2年生くらいの時に友達が有名な作り話としてこの話を教えてくれました。彼女は当時演劇をしていたのですが、この話を引用して彼女が師匠から受け継いだ演劇をする意味について教えてえてくれました。


「演劇はテレビと違って目の前に来てくれるお客さんにしかアプローチできないけれど、目の前のお客さんをたとえば100人笑顔にできれば百匹目の猿現象のように世界中で笑顔の集団が現れて、またひとつ世界に平和な時間が増えるかもしれないから、目の前のお客さんのために全力で演技するようにしているんだよ。」


この話がとても記憶に残っていて、社会に出て働くようになってからより沁みるようになりました。キとはメンバーさんの在籍が多い施設ではありません。十数名のメンバーさんと六名のスタッフがいて、アートワークや木工、自然農などに力を入れている施設です。社会に対してものすごくインパクトのあることは今はできないかもしれません。ですが目の前のメンバーさんに日々向き合って、それぞれがストレスなく心地よく安心して活動できる時間がもっともっと増えたら、きっと世界でも同時多発的に同じことが巻き起こり、障がいの有無なんて関係なく輝ける社会がまた一歩拓けていくのかなと思います。そんな期待をしながら日々働いています。また来週はどんなことができるのかすごく楽しみです。

それではまた来週のスタッフブログでお会いしましょう♪良い週末をお過ごしください。



〜mayuko心の一句〜

そぞろ寒 ふと耳触る 宵の道






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